塾年ばんざい 2024年12月・1月号 掲載分
体の悪いところに直接アプローチでき、血液循環を良くしたり、免疫細胞の増加・活性化に作用があるとされる鍼灸治療。
中国鍼治療専門家、まつば接骨院&鍼灸院の針龍先生にお話を伺いました。
鍼灸治療に向いている疾患とは?
まず疼痛がある疾患です。
頭痛や腰痛や関節痛や神経痛などはまず鍼治療を考えましょう。
運動器・神経・呼吸系などの慢性疾患も向いています。
また、老人性疾患 (不眠・便秘・難聴)や癌などの難病も治療範囲となっています。
鍼灸に向いてない疾患とは?
白血病など出血しやすい疾患や、凝血障害の症状や癌の急性発症期や流産しやすい妊婦など、鍼灸治療を避けた方が良いでしょう。
また、頚椎病の中に、脊髄型頚椎病に ついては鍼の治療の效果は薄いでしょう。
どうして鍼は私に効かないの?
殆どの場合、自己診断で治療を中断したことが原因です。
途中で自己判断せず続けて治療を継続しましょう。
どの位の期間鍼治療を受けたらいいの?
鍼治療の根本を定める最古の本「霊枢」(れいすう)に以下の通りに書いてあります。
「病九日者、三刺:病一月者、十刺也」 翻訳すると
「病気が9日間続くなら、3回の鍼治療を、1ヶ月病気は続くなら、10回程度鍼治療を受けたら、 良いでしょう」 との意味です。
この根拠で慢性症状は1年続く場合は、 少なくとも30回程度鍼治療を受けたら良いと思います。
どのペースで鍼治療を受けたらいいの?
片頭痛や群発性頭痛、五十肩のような急性発症期は1回〜3回で痛みを抑える可能性があります。
慢性症状は7回〜14回程度で効果が現れます。
不眠症や肥満症やパーキンソン病などの慢性症状については、最初の1〜2週間に週に2回以上の通院が必要でしょう。
いずれも、 症状と個人差がありますので、先生の指示通り通院してください。
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